西洋の人々にとって最も大切な書物が「聖書」であるとすれば、東洋の私たちにとってのそれは、まさに「論語」でありましょう。「論語」は、古代中国の哲学者孔子および弟子たちの言行録です。それは、いつの時代にも通用する大切な人生の知恵の書として広く読まれてきました。ごく古い時代に日本に入り、日本人に計り知れない影響を与えました。それは、仏教とともに、日本人の心の本質をつくってきたと言っても過言ではないでしょう。人々は、時にこの書から遠ざかりましたが、今また戻ってきました。昨今の「論語ブーム」には隔世の感があります。
そういうなか、動きの鈍い公教育に先んじて、私学・私塾界が、「論語」を始めとする古今東西の善き書により、将来を担う子どもたちの教育の根幹に心の教育を据えようとされるのは、誠に素晴らしいことであります。子どもたちの学力の向上を図り、学習・受験に対処する力を与えるという大切な仕事に加えて、それを深いところで支える心の教育を取り入れることの意義深さは計り知れません。
これで、日本は救われます。なぜなら、こうした私学・私塾に学んだ子どもたちが、二十年後、三十年後、国の中核を担うとき、彼らはこの国を、本当に世界に誇れる立派な国にしてくれるでしょうから。
以上を鑑みるとき、このNPO法人の企ては、真に意義ある仕事であると言わざるを得ません。ここに責任をもって推薦する次第であります。 |